情報科学研究科第1回「総合科学を考えるセミナー」及び第7回同窓会総会の開催について

日 時:

平成19年10月5日(金)

セミナー 14:00~16:45
同窓会総会 16:50~
懇親会 17:30~19:00  【懇親会の会費】 同窓会員 3,000円、その他(大学院学生を含む) 2,000円

会 場:

セミナー&総会: 東北大学大学院情報科学研究科棟・大講義室(2階)
懇親会: 東北大学大学院情報科学研究科棟・中講義室及びホール(2階)
 

主 催:

東北大学大学院情報科学研究科

参加資格:

情報科学研究科修了生、学内教職員、元教職員、大学院・学部学生、他

申込み:

情報科学研究科教務係へ、平成19年度9月末日まで、FAXまたはE-mailでお申し込みください。

 

 

21世紀に入って、従来の科学技術の方法と成果によっては解決し難い人類的困難が次々に現れています。人類は、長い歴史をかけて自然を調べ上げ、物質の究極を明らかにし、宇宙の隅々まで探求してきました。しかし、人類が享受してきたその成果の恩恵のもとでも、上記の諸問題を前にして、我々の築きあげてきた諸科学による人文・社会・自然の理解は、いまだ余りにも貧弱であると言わざるを得ません。にもかかわらず、それらの諸科学は専門化、細分化の一途をたどりつつあり、複雑化・大域化する人類共通の課題を解決する機能からは遠ざかりつつあるように見えます。

ここには二つの問題があります。一つは現在の科学を特徴付けている「知識の形態」の問題であり、もう一つは「知識の使用に関する知識」の問題です。前者は細分化した科学領域が領域相互での協力を困難にする状況を生んでいることによる、また、後者は知識使用の学問である情報科学の方法論の確立が未成熟であることによると考えます。

その困難を切り開くために、情報科学研究科は、教育・研究の使命に専念する教員とOB教授はもちろん、同じ関心を抱く他の有志に呼びかけ、問題の根源に立ち返って広い視野で討議を重ね、また、開かれた場で意見の交換を行い、要素・現象・情報を総合する新しい総合科学を構築するための方途を探る努力をします。そのために「総合科学を考えるセミナー」を今後定期的に開催すべく、研究科現役教員と研究科OB教授数名からなる準備委員会を設置し、検討を重ねてきました。
このたび第1回のセミナーを研究科同窓会の日に開催させていただき、研究科修了生を含む多くの方々にセミナーの意義を周知し、参加を呼びかけるものです。

第1回「総合科学を考えるセミナー」は、初代研究科科長の尾坂芳夫名誉教授に基調報告をしていただき、その報告に対して4名の討論者がコメントおよび討議を行い、それを受けてフロアを含めた全体討論を行います。

 

 第1回「総合科学を考えるセミナー」プログラム

14:00

司会 研究科長補佐 出口光一郎 教授
開会の挨拶 東北大学大学院情報科学研究科長 佐々木公明

14:05

基調報告 「風土が育む日本の技術知」 尾坂 芳夫 名誉教授

報告要旨: 人間の繁栄秩序を探るために、理性的合理主義に専ら依拠して、既成の諸科学の方法と成果をそのまま統合する方法で、事物の事実と価値を判断しようとするのではなく、人間性の根源に遡って、多様な諸文化の存在をまず受け容れて、地域の自然と個体群との時間変容的な存在関係および風土的個性について理解を深め、人間の生・意・情・知を総合する、現実に可能な全世界的な繁栄秩序を志向する方途を探る。
その遼遠な途への門戸をたたく方法論的な一つの試みとして、日本列島に生を営む個体群(日本人)について、その古来の文化的個性と近代以降にヨーロッパから受け容れた理性的合理主義とを止揚して獲得する技術知の在り方と可能性を考える。

14:55

討論 1) 篠澤 和久 准教授 (人間社会情報科学専攻)
   2) 細谷 昂 名誉教授 (人間社会情報科学専攻)
   3) 田中 和之 教授 (応用情報科学専攻)
   4) 徳山 豪 教授 (システム情報科学専攻)

16:05

全体討論

16:40

閉会の挨拶 猪岡 光 名誉教授

お問い合わせ

東北大学情報科学研究科教務係
   〒980-8579 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉6-3-09
   TEL : 022-795-5814 FAX : 022-795-5815 E-mail :メールを送信する