第58回情報リテラシー連続セミナー@東北大学を開催しました

2022年2月19日

 第58回情報リテラシー連続セミナー@東北大学は、新型コロナウイルスの影響により、前回に引き続き、オンライン会議システムZoomを活用しての開催となりました。

 「1人1台端末はこれまでの授業技術の前提を変える」と題して、北海道函館市立万年橋小学校の藤原友和先生にご登壇いただきました。

 藤原先生は、主に学級経営、国語、総合、道徳等の実践研究について、教育雑誌等で取り上げられています。ファシリテーション・グラフィックを取り入れた実践に関する著書を執筆されています。

 2020年度、GIGAスクール構想により、児童生徒に1人1台の情報端末が整備され、全国でICTを活用した実践が報告されています。今回のセミナーでは、1人1台端末の整備により、授業や学級経営がどう変容しているのか、藤原先生のご実践を基にお話してくださいました。

 授業については、授業の単元構想、教材準備、評価のレベルでの変化を感じているとお話しくださりました。1人1台の情報端末がいつでも活用できる環境にあり、教師が学習活動の枠組を整えた上で、することで、これまで以上に子供主体の授業に変容していることを学びました。

  具体的に、単元構想においては、教師が設計したものをチャット機能を用いて子供にも可視化することや、教材準備においては、教師が作成したスライド等のモデルを大型モニタに示すことを紹介してくださいました。評価においては、子供たちが自分たちで情報端末の活用のタイミングや活用方法を選択することで、活動の幅を広げることができます。教師は、その広がった活動と評価に至るまでの過程を丁寧に見取る必要があるとおっしゃっていました。

 学級経営については、日常的なクラウドの活用が、子供同士の関係を作るツールになり得ることを学びました。例えば、子供同士のトラブルが生じた際に、チャット機能等で子供同士がそれぞれの思いを書き込んだことをきっかけに自分たちで問題を解決するという事例があったそうです。

 今回の連続セミナーも前回同様に、Zoomを用いたオンライン会議での講演とZoomの1機能であるブレークアウトルームやチャットを用いたディスカッションが行われました。以前の対面でのセミナーと同様に、今回も、参加者の皆様から沢山のご質問が集まり、活発な議論が行われました。

 藤原先生、この度は大変お忙しい中、貴重なお話をしてくださり本当にありがとうございました。

 (メディア教育論ゼミOG 遠藤みなみ)

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