情報システム評価学
システム情報科学専攻
情報システム評価学 B08 Design and Analysis of Information Systems
研究キーワードアルゴリズム理論、組合せ遷移、計算幾何学
高品質な情報システム設計に向けた数理手法の基盤構築
信頼性の高い情報システムでは、理論に基づく数理手法が活躍している。本研究室では、情報システムの設計・評価に有用な数理モデル手法やアルゴリズム手法、またそれら開発手法の解析について研究を行っている。情報システムの多様化に伴い、対象となる研究テーマも多岐に渡るが、本研究室では理論計算機科学を基軸として、とりわけ「組合せ遷移」と「計算幾何学」に関する研究を進めている。
(1) 組合せ遷移とは、「状態空間上での遷り変り」を数理モデル化・解析する新しいアルゴリズム理論である。例えば、電力の配電制御において供給経路を変更したい場合、その変更途中でも停電を起こさないような切替手順を求めたい。他にも、15パズルをはじめとするスライディングブロックパズルでは、ブロックのスライド手順を求めたい。このような「遷り変り」を対象とするアルゴリズム理論が、組合せ遷移である。
(2) 計算幾何学は、幾何学に計算複雑性の概念を導入し、データ構造とアルゴリズム設計を研究する分野である。凸包、集合被覆、ボロノイ図、可視化、形状マッチング等、計算幾何の幅広い問題を対象として研究を進めている。また、計算幾何学の応用として、様々な実問題を解決するために、画像処理、画像検索、GIS、デジタル線分、データマイニング等の研究も行なっている。
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配電制御の例
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形状を用いた画像検索システム