認知情報学
応用情報科学専攻
認知情報学 D06 Cognitive Psychology
研究キーワード人間の行動、心理物理学、身体性
実験心理学の原理から人の行動を理解する認知情報学
私たちは、日常生活において様々な行動を行っています。このような行動の制御には、視覚や体性感覚といった多感覚の過程が深く関わっており、この多感覚過程によって自己の気づきといった認知機能が発現されます。本研究室では、心理物理学的手法によって人の行動に内在する認知機能の解明に挑んでいます。私たちはこれまで、自己身体が視覚処理に顕著な影響を与えることを明確にし、感覚知覚処理に身体性を考慮することの重要性を示してきました。現在、心理・行動実験によって得られる人の行動特性を利用して、自己身体の気づきが運動制御に与える影響の解明や人が主観的に感じている「心の中の身体」の認知機構の解明に取り組んでいます。 情報技術が現実の社会において様々な社会問題を解決するための重要な手段となっている現在、人の認知機能と情報技術をつなぐ認知情報学の役割は極めて重要であり、情報科学によって人の心を豊かにする社会の実現を目指し、認知情報学を軸とした情報科学の教育・研究を推進しています。
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眼球運動と左手の到達運動で異なる身体図式(Matsumiya, 2022).
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動きの知覚判断と関連のない眼球運動と手の到達運動 (Matsumiya & Furukawa, 2023).