暗号プロトコル論

応用情報科学専攻

暗号プロトコル論 D15 Cryptographic Protocols

  • 水木 敬明 教授 (Prof. Takaaki Mizuki)      
研究キーワードカードベース暗号、暗号理論、情報セキュリティ

カードベース暗号の研究分野の創成と発展

 本研究室は、カードベース暗号を主なテーマとして研究に取り組んでいます。
カードベース暗号は、トランプのような物理的なカード組を用いて秘密計算やゼロ知識証明等の暗号機能を実現するものです。1989年にBert den Boerが5枚のカードを用いた論理積の秘密計算プロトコル(five-card trick)を提案してから、国外からの論文が2001年ごろまで散発的に発表されていましたが、本研究室の水木教授がカードベース暗号の研究に取り組み論文発表を2006年ごろよりスタートし、カードベース暗号プロトコルの計算モデルを数理的に確立する等により学術研究分野として成長させ、この分野に参入する研究者が増加し、現在進行形でその発展が続いています。
本研究室での具体的な取り組みは、秘密計算を実現する効率的なカードベース暗号プロトコルの考案・開発とその計算限界の解明、ゼロ知識証明を実現するカードベース暗号プロトコルの考案、カードベース暗号の計算モデルの精緻化、実利用への展開、カード組以外の身近な道具の利用の検討等が挙げられます。