第81回情報科学談話会のお知らせ(2022年5月19日開催) 湯田恵美助教 「データドリブンな生体情報工学研究の幕開け:生体信号処理を用いたヒトの状態推定とセキュアデータベース構築の展望」・荒木由布子教授「統計科学の新展開 ~関数データ解析の理論と応用~」

 
日時 2022年5月19日(木) 15:00~17:00
場所 Google Meetによるオンライン開催
話題提供者 湯田 恵美 助教
荒木 由布子 教授
提供者所属 湯田 恵美 助教:情報基礎科学専攻 データ基礎情報学講座
荒木 由布子 教授:システム情報科学専攻 統計数理学分野
話題 湯田 恵美 助教「データドリブンな生体情報工学研究の幕開け:生体信号処理を用いたヒトの状態推定とセキュアデータベース構築の展望」
荒木 由布子 教授「統計科学の新展開 ~関数データ解析の理論と応用~」
概要  国民医療費が年々増加するなかで、ヒトの健康状態や生理状態を客観的に評価しうる生体信号処理研究に期待がかかっています。ウェアラブルセンサの普及により、日常活動下におけるヒトの生体データが日々蓄えられており、疾患の早期スクリーニングや外部刺激に対する応答(生理的反応)を解釈することができるためです。
 本発表では、疾患ダイナミクスモデルや個体差を考慮した仮説駆動型による時系列データ解析・周波数解析に加えて、ビッグデータ解析を用いたデータ駆動型研究、ヒトのプライバシーを保護しつつ疾患スクリーニングを行うセキュアデータベースの至適化について最新の研究を報告します。(湯田 恵美 助教)

 近年の観測・測定技術の発展により、様々な学問分野や私たちの実生活を対象に、複雑・多様で大量のデータが観測・測定され蓄積されています。データがもつ規則性と不確実性に着目して、数理的・確率的アプローチを用いてデータから効率的に情報を抽出し、新たな知識の発見を目指す研究分野が統計科学です。そして情報科学など隣接分野からの考え方も取り入れて、最新の統計的モデリングの開発が世界中で行われています。
 談話会では、時間・空間の推移に伴い変化するデータをターゲットにした統計的モデリングについて、主に関数データ解析による取り組みを紹介します。特に、非線形多変量解析の体系化を目指した関数一般化線形モデルの構築とモデル選択のためのモデル評価規準の導出、高次元データをターゲットにした関数判別モデルと脳MRIデータへの適用、さらにベイズ型非線形分位点回帰モデルの開発と小児医用データへの適用等を紹介します。(荒木 由布子 教授)

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