第94回情報科学談話会のお知らせ(2024年12月12日開催) 原田 勝孝 准教授「アメリカ大統領選挙と不回答バイアス」・栗林 稔 教授「フェイクコンテンツの問題と信号処理技術による対策」

 
日時 2024年12月12日(木)13:30--15:30
場所 会場:情報科学研究科棟2F大講義室
※対面とGoogle Meetによるハイブリッド開催
話題提供者 原田 勝孝 准教授
栗林 稔 教授
提供者所属 原田 勝孝 准教授:人間社会情報科学専攻 社会政治情報学講座 政治情報学
栗林 稔 教授:情報基礎科学専攻 情報セキュリティ論講座 情報セキュリティ論
話題 原田 勝孝 准教授「アメリカ大統領選挙と不回答バイアス」
栗林 稔 教授「フェイクコンテンツの問題と信号処理技術による対策」
概要 概要:先日行われた2024年アメリカ大統領選挙では、直前まで接戦とされていた事前予想を覆しトランプ元大統領の圧勝に終わりました。ご存知かもしれませんが、世論調査の手法はアメリカ大統領選挙の予測(およびその失敗)を通じて発展してきました。そして今回、予測誤差の原因として指摘されているのが、不回答者と回答者の系統的な違いによって生じる不回答バイアスです。実際、世論調査における回答率の低下は深刻な問題となっており、例えば米国のニューヨーク・タイムズ紙の調査では、わずか1~2%の回答率しか得られていません。本講演では、世論調査の失敗の歴史を簡単に振り返りつつ、不回答バイアスに対処するために近年生み出された解決策について説明したいと思います。
(原田 勝孝 准教授)


概要:新しい技術が開発されるたびに,その技術が悪用される事象が生じることは世の常であり,その対策は常に課題として挙がるものである.深層学習技術も例外なく,悪用されることが問題となっており,その最たる例がフェイクコンテンツの問題である.ディープフェイクのように本物と区別ができないほど高品質な画像や映像,音声信号を加工・編集および生成することが可能となっており,社会を混乱させる誤・偽情報が流布される恐れが問題視されている.また,深層学習技術を組み込んだシステムが誤認識・誤動作するようにコンテンツを加工する敵対的攻撃も問題として挙がっている.これらの問題に対してマルチメディアセキュリティの研究が進んでおり,フェイクコンテンツを見破るためのフォレンジクス技術が有力な対策法として研究されている.このようなフェイクコンテンツの問題とその対策に関する最新の研究動向を紹介する.
(栗林 稔 教授)

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