自分らしさを構成するゲノムゲノム科学の視点から
木下賢吾 教授応用情報科学専攻 応用生命情報学
ゲノム解析の進歩に伴い、親子が似ているメカニズムやゲノムが自分らしさを決める仕組みの理解が急速に進んでいます。本講演では、ゲノム解析研究の最近の進歩の一端として、同じ人を異なる遺伝子検査サービスで解析し、その結果を具体的に比較することで、個人のゲノム解析サービスの可能性と課題を探ります。
研究室サイトストレスと行動の接点を探る神経科学の視点から
井樋慶一 教授システム情報科学専攻 生体システム情報学
変動する外界の影響を受け、私たちは日々流動的な状態にあります。特に私たちの状態を「歪ませる」ストレスは、時として生存そのものを脅かす要因にもなります。これに抗するために具わっているのが生体内部環境を維持する防御システムです。今回は、特に脳内ストレス防御機構とその行動への影響について皆さんと一緒に考えてみたいと思います。
研究室サイト生物行動のシステム科学システム科学の視点から
橋本浩一 教授システム情報科学専攻 知能ロボティクス学
動物にとって移動することは最も重要な生命活動の一つです。適切な経路を選択して目的地に到達することを「ナビゲーション」と呼びますが、ナビゲーションには環境や体内の情報を移動行動に反映する能力が不可欠です。今回は、生物のナビゲーションの仕組み(脳内計算)をシステム科学的に解明する手法を解説します。
研究室サイト親離れ子離れの数学行動生態学の視点から
瀬野裕美 教授情報基礎科学専攻 情報基礎数理学
生物現象研究の学際分野として数理生物学が扱ってきたテーマの一つが動物の行動です。本講演では、動物の親子関係を進化の帰結として捉える生物学の理論の一例として、数学を用いて展開される親離れ・子離れのタイミングの決定理論について紹介します。現象の科学的な捉え方としての数学に触れてみてください。
研究室サイトマンガの読みの視線行動認知心理学の視点から
和田裕一 准教授人間社会情報科学専攻 人間情報学
マンガの読者は、線画に文字、音韻情報といった複雑な情報を統合しながらストーリー(シーンの時空間的な連続性や事象の変化)を理解していきますが、その際の視線の動きには読み手の性別や性格などが反映されます。今回は、マンガの読み手の個性と視線行動との関連性について、アイトラッキング実験の知見から考察します。
研究室サイトSF映画「The Matrix」の
世界は来るのかBMIの視点から
片山統裕 准教授応用情報科学専攻 応用生命情報学
私たちのあらゆる感覚と運動指令は活動電位と呼ばれる電気信号に変換され、脳・神経系を駆け巡ります。この性質を利用して脳と機械を直接接続するのが、ブレイン・マシンインタフェース技術です。しかし接続できるのは「現実の物理世界」だけでしょうか? 今回は、SFのような世界が実現しつつある現状を考察します。
研究室サイトパネルディスカッション自分らしさとは?
モデレータ
長野明子 准教授人間社会情報科学専攻 人間情報学
日常生活の中にある無意識の行動や選択。それらは、文化や経験を背負った唯一無二の存在としての個性のあらわれなのか、それとも、ヒトという生物としての特質のあらわれなのか? 行動の「自分らしさ」について、自分を他の人と区別する視点からだけでなく、他の生物と区別する「ヒトらしさ」という視点からも考えてみます。
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