東北大学大学院情報科学研究科 シンポジウム「情報科学」から「交通ネットワーク」を考える

menu

Q&A

講演のテーマ・内容に関するQ&A

各講演に関してお寄せいただいた質問に講演者が回答しております。
上の顔写真をクリックして切り替えてください。

時間を遅く出て同じ時間に着く「ゆっくり通勤プログラム」は、「時差出勤」とは違いますか?
確かに時差出勤の一つの形態だと思いますが、それをより全員が協調して行うという方法です。人間はどこかに移動する時には、必ず着きたい時刻があります。学校の授業の開始時刻や、会社の始業時刻など、時刻の制約があります。時差出勤は、時刻の制約を緩和して、時間的な分散を促すものですので、「時差出勤の1つではないか」というご指摘はその通りだと思います。
車以外の交通にも時間の分散は当てはまりますか?
写真でお目にかけた学食の待ち行列や、銀行の窓口など、すべてに当てはまります。
渋滞の解消は一体どうしたたらよいですか?
渋滞を完全になくすのは、情報提供だけでは難しいと思います。赤松先生からお話がありました通行権取引など、もう少し強制力のある方法によって、ある時間の交通容量を超えないようにすることが必要です。
ある自動車メーカに、時間調整による渋滞解消を提案したことがありますが、通勤トリップの時刻を変更することは意外に難しいことがわかりました。自分が会社に行くだけではなく、途中で子どもを幼稚園に預けなければならない、あるいは、少しでも遅れるといい駐車場が取れないなどの問題が生じます。そのため、結局この案は採用してはいただけませんでした。時間調整による渋滞解消は論理的には正しいですが、いろいろな制約のため、経路を変化させる以上に、難しい問題があります。
GSIS