東北大学 大学院情報科学研究科シンポジウム 情報科学から健康・医療・創薬を考える

情報科学で、よく生きる。

梅津 光央 教授

講演のテーマ・内容に関するQ&A

各講演に関してお寄せいただいた質問に講演者が回答しております。
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  • Q

    情報科学を使えば実験データを極限まで減らすことができるのでしょうか?

    A

    極限というのがどういう位置付けかというのはありますが、基本的に極限まで減らすことができると考えています。今回私が話したのは、自分自身の実験データだけをつかってAIでデザインするというやり方です。現状では大体100個ぐらいのデータがあればできるというのが、私の分野でのおそらく限界ではないかという実感をもっています。
    タンパク質についてはビッグデータがかなりたくさんあり、教師なし機械学習によってある程度予測することが可能になってきました。その結果、「立体構造をこうつくりたい」というオーダーに対しては、ほとんど実験をしなくてもできそうなぐらいにまでなっています。一方、機能についてはそこまではいっておらず、まだある程度実験データが必要な分野となっています。タンパク質の業界で言えば、足りないデータをもっともっと足していくことによって、ほとんど実験をしなくてもいいような世界というのが将来的には必ずやって来ると個人的には思っています。